診療内容

母子感染について

母子産まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にはむし歯菌は存在しません。しかし、それが生後半年ほどでむし歯菌があらわれてしまいます。
ご存知でしたか?ではなぜなのでしょうか?
むし歯になりやすい体質は親御さん(主に母親)からお子様へ受け継がれていきます。
むし歯になりやすい体質になるかどうかは、幼少期にどんな菌を周囲の大人から受け継ぐかによって決定されます。

むし歯菌の中に「ミュータンス連鎖球菌」という菌が存在しますが、この菌は歯が萌出するまで口腔内には存在しません。
その理由はミュータンス連鎖球菌は歯の上でしか生息できない菌だからです。生後19ヶ月から33ヶ月の間に萌出したばかりの歯の表面にあらわれて定着する菌です。

これは親御さんをはじめ周囲の大人の口腔内からスプーンなどを介してお子様の口腔内に移植されて感染した結果です。
これが「母子感染」です。

逆を言えば、この時期に感染しなければ、それ以降感染する可能性はなくなります。
なぜなら、一旦完成した口腔内のバランスは容易にくずされることはなく、後からミュータンス連鎖球菌が侵入してきたとしても定着することはないからです。

だからといってスプーンなどの口移しの食事をお子様に与えないことで母子感染を防ぐ方法をおすすめするわけではありません。口移しやキスなどのスキンシップはお子様への愛情表現としてとても大切なことです。

では、どのような方法で母子感染を防げば良いのでしょうか?

答えは親御さんの口腔衛生状態の改善をはかることが重要です。
特に母親に関しては妊娠前のできるだけ早い段階にむし歯の治療を受け口腔衛生状態を改善し、PMCTなどのむし歯の予防治療を受けることをおすすめします。
また、幼児期からシーラント治療を受けることも効果的です。